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【イヤミスの女王】湊かなえのおすすめ小説10作品を紹介

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映画もヒットしたデビュー作「告白」で一躍有名になった湊かなえさん。人間の持つ暗く深いところにあるモノを表現している作品を多く生み出しています。そんな彼女は「イヤな気分になるミステリー」ということで「イヤミスの女王」と称されています。

このページでは湊かなえのおすすめ作品を紹介していきます。

1.Nのために

ドラマも人気だった作品です。登場人物のイニシャルがほとんどDなのでタイトルはそこからでしょう。

マンションでおこった殺人事件の謎が解かれていくミステリー。事件に関わった男女4人がそれぞれの告白形式で進行していきます。

それぞれの証言によって真相が徐々に明らかになっていくという構成力は流石です。各人物達の重い過去が複雑に交差していきます。

少し身勝手すぎるのではないかというキャラクター達に振り回されながら、愛とはいったい何なのかという答えの無い問いを投げかけてくる作品です。

2.母性

全体的に非常に重い空気が続きます。タイトル通り「母性」「母親」がテーマの作品。

自殺未遂をしてしまった娘と母親の物語。それぞれの手記という形で話が進んでいきます。

登場人物の設定や心情の描写が非常に素晴らしく、読んでいるうちにどんどん本の世界に引き込まれていきました。途中かなりイヤな気分にさせられるのですが、それでも最後まで一気に読んでしまうパワーを秘めている一冊です。

親と子の愛情や関係性について深く考えさせられます。

3.豆の上で眠る

誘拐されて帰ってきた姉は本当に姉なのか。序盤は展開が少し遅く感じるところもあり、やきもきする部分もありましたが、それでも先が気になってしょうがないです。

現実感はあまりない内容ですが、話としてしっかりとまとまっていて、最後には衝撃を与えてくれます。

王道のミステリーというよりはサスペンスとして楽しめる一冊となっています。単なる謎解きだけでなく登場人物の心理の揺れ動きも緻密に描かれています。

4.贖罪

連作短編集です。湊かなえさんが得意とする人間が誰でも抱いているような心の奥底の闇が際立っています。

途中までは本当に救われない話なのですが最後の最後に少し希望を見せてくれます。重苦しくて読むのが辛かった場面もありましたが、最後は少し泣いてしまいました。

5.夜行観覧車

高級住宅街で起こった殺人事件の顛末が各人物の目線で進行していきます。人間関係や人物設定が非常にリアルです。緻密な描写に序盤から物語に引き込まれました。

登場人物のほとんど全員が俗に言う「嫌な奴」なのも楽しめる部分。ラストはスッキリとはしませんが、そこが湊かなえらしい。イヤミスの女王の作品に相応しい後味の悪い作品です。

6.少女

死への好奇心・興味を持つ女子高生の話。実際に人が死ぬところを見てみたいという主人公達の心情が表現されています。

まだ未熟な高校生ならではの発想や考えの恐ろしさを感じる部分が随所に見受けられます。無邪気さゆえの残酷さというのでしょうか。

浮き彫りになっていくドロドロとした人間関係の描き方も見事。湊かなえ作品の中ではスラスラと読みやすいです。

7.ユートピア

日常生活に感じることがある人の嫌な部分を物語内で再現しています。地方のとある街での女性3人が生み出す醜い物語。

善意からボランティア団体を立ち上げるのですが、些細なことから歪みが生じます。善意と悪意は紙一重なのかなと考えてしまいました。

メインの女性たち3人のそれぞれの心情に共感しながら、そんな自分にも嫌気がさしてしまいます。湊作品特有のモヤモヤ感に中毒性を感じます。

8.望郷

島に住む人々を描いた連作短編集です。短編のためかジメッとした要素が少なめだからなのか湊かなえ作品のなかでも非常に読みやすい作品だと思います。

島出身の作者ならではの作品かもしれません。田舎特有の閉鎖的な社会が物語に投影されています。島を出て行った人、島に残り続けている人の生活がリアルかつ丁寧に書かれています。

全体的に淡々としていて、どんでん返しがあるわけでもないため派手さには欠けますが不思議と心に残る作品が多く詰まっている短編集です。

9.リバース

終始緊迫感の漂うサスペンスミステリーです。主人公の下に唐突に告発文が届けられてから一気に物語が進み始めます。

後には張り巡らせてあった伏線を見事に回収していきます。真相が明らかになる終盤の展開にドキドキが止まりませんでした。そしてまさかの結末に度肝を抜かれてしまいました。

読後感は後味が悪いですが、作者の仕掛けたトリックの巧妙さに興奮も覚えます。とにかく最後まで読んでほしい一冊です。

10.告白

私が最初に読んだ湊かなえ作品がこれでした。タイトルから「甘酸っぱい恋愛ものかな」と手に取ったんですが、180度違う内容だったので驚いたのを覚えています。

わが子を学校で亡くしてしまった女性教師が教室である告白をするところから物語が始まります。人間が追い込まれたときの精神状態を現実的に的確に描いています。人の愚かさや醜さを思い知らせてくれる傑作です。

序盤からすでに心を鷲づかみにされたように熱中して読んでしまいました。

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